仕事をしていて
- 「自分だけ忙しく損している!」
- 「周りが手伝ってくれない!」
- 「自分の方が早くできる!」
- 「なんで手伝ってくれないの?」
と同僚にイライラすることはありませんか?
私は製造現場で働いていて、今でもそんな気分になることがあります。
「自分だけが忙しく働いている」
でもそれって本当なんでしょうか?
イライラの原因は自分が思い込みで作り出している可能性を考えたことがありますか?
今回の時期を読んでもらうことで、『違う視点や新しい考え方』を知ることができ、ストレスが減ることを期待できます。
同僚と働く中で感じるストレスを減少させる『視点・考え方』は以下になります。
- 『自己中心性バイアス』
- 『マインドセット』
- 『利他の心』
- 『返報性の法則』
順を追って見ていきましょう。
自己中心性バイアス
自己中心性バイアスとは、「自分の考えや感じ方を基準にして、他の人も同じように考えたり感じたりしていると思い込むこと」です。つまり、自分の視点にとらわれすぎて、他の人の立場や考えを正確に理解するのが難しくなる心のクセのことです。
例で説明してみると…
たとえば、「自分だけ忙しい!」と思ったとします。そのとき、「自分だけ忙しい。なんで手伝ってくれないの??」と考えてしまうのが自己中心性バイアスです。実際は周りも同じくらい忙しいことも。
なぜ起こるの?
このバイアスは、自分のことはよくわかるけど、他の人の気持ちや考えを全部知ることはできないから起こります。人は自分の視点を中心に物事を考えることが自然なため、無意識のうちに「自分が感じていること=自分の立場になればみんなもそう感じる」と思ってしまうのです。
どうすれば防げるの?
このバイアスを防ぐには、「他の人の立場や気持ちを考える練習」をすることが大切です。たとえば、「自分はこう思うけど、同僚はどう考えているかな?」と想像してみることです。それだけで、いろいろな視点に気づけるようになりますよ!
「自分のモノサシが正しいわけではない」
「自分の態度や行動が正しいわけではない」
「自分のほうが仕事をしている」は事実ではない可能性がる。
同僚の暇そうにしているところだけを切り取ってみている可能性がある。
人が他者のことを考えるとき、自分自身を参考にしています。
人は、自己中心性によって他者のことを正確に分からない。
自己中心性バイアスによって「なんで自分だけ!」とイライラしていると周囲の人は実際に暇でも近寄りたくなくなります。
『返報性の法則』でイライラされると相手もイライラするし良いことありません。
また、自分も「手伝ってもらえないから自分も手伝わない」と悪循環に。
マインドセット
マインドセットとは、経験や教育、先入観などから形成される思考様式や心理状態のことです。無意識の思考パターンや固定化された考え方を指し、「思考のクセ」「無意識の習慣」とも呼ばれます。
マインドセットと仕事の人間関係
仕事の人間関係にも、マインドセットは大きな影響を与えます。どのように相手を見て、自分がどのように振る舞うかによって、良好な関係を築けるかどうかが変わってきます。固定型マインドセットと成長型マインドセットの考え方を例に見てみましょう。
固定型マインドセットの場合
- 考え方:
「この人とは性格が合わないから、どうせ上手くいかない」「相手は変わらないから、自分が頑張っても無駄」と考える。 - 行動:
関係が悪くなるのを避けるために、距離を置いたり、なるべく関わらないようにする。 - 結果:
自己中心的な思い込みからコミュニケーションが不足し、関係が悪化する。
成長型マインドセットの場合
- 考え方:
「性格や意見が違っても、相手を理解する努力をすれば上手くいくかも」「関係を良くする方法を考えれば、改善できる」と考える。 - 行動:
相手の意見をよく聞いたり、自分から歩み寄って会話を増やそうとする。 - 結果:
お互いの誤解が減り、信頼関係が築ける。信頼関係ができることで協力しやすい環境に。
人間関係を良くするための成長型マインドセットの活かし方
- 同僚の背景や状況を理解しようとする
同僚が手伝ってくれなかったり、仕事でミスをしたときに、「この人はダメだ」と決めつけるのではなく、「なぜそうなったのかな?」と相手の状況を考えてみましょう。 - 意見の違いを「成長のチャンス」と考える
意見が食い違ったときに、「この人とは絶対に合わない」と思わず、「この考え方にはどんな理由があるんだろう?」と好奇心を持つことが大切です。相手の視点を学ぶことで、新しい気づきが得られます。 - 小さなポジティブな行動を続ける
「挨拶をする」「ありがとうを伝える」など、シンプルな行動を積み重ねることで、関係が自然に良くなります。最初はぎこちなくても、続けることでお互いに安心感が生まれます。 - 自分の期待を押し付けない
「普通はこうするべき」という考えを持ちすぎると、相手がその期待通りに動かないときにストレスを感じます。相手には相手のやり方があることを受け入れる柔軟な心が大切です。
成長型マインドセットの具体例
- 固定型:
「○○さんはいつも文句ばかり言うから苦手」と決めつける。 - 成長型:
「○○さんが文句を言うのは、何か不満や課題があるのかもしれない。少し話を聞いてみよう」と考える。
- 固定型:
「このチームは雰囲気が悪いから、良くなるはずがない」とあきらめる。 - 成長型:
「少しずつ自分から話しかけたり、協力する姿勢を見せれば、良い変化があるかもしれない」と前向きに行動する。
人間関係でマインドセットを活かすメリット
- 誤解が減る
相手を理解しようとする姿勢が、人間関係のストレスを減らす。 - 信頼が深まる
前向きな行動を続けることで、相手からも信頼されやすくなる。 - ストレスが減る
他人に言わなくても察してほしいという思い込みから解放され、自分ができることに集中できるようになる。
人間関係のトラブルは避けられないものですが、成長型マインドセットを意識することで、より良い関係を築ける可能性が広がりますよ!
利他の心
利他の心とは、自分のことより他人の幸福を願い、全力を尽くして他人を助けようとする純粋で誠実な気持ちのことです。利他の心をもって行動することで、周囲の協力を得られたり、視野が広がったりして、他者も自分自身も幸せにすることができます。
利他の心は自分を救う
「利他の精神を持たない人に魅力的な人はいない」と何かの本に書いていました。
1. 信頼されるようになる
利他の心を持つ人は、他人のために親切な行動を取ります。たとえば、困っている同僚を助けたり、みんなが働きやすくなるように工夫したりします。すると、周りの人は「この人は信頼できるな」と感じるようになります。
2. 助け合いが生まれる
あなたが誰かを助けると、その人も「次は自分が手伝おう」と思うことがあります。こうして職場全体に「助け合い」の雰囲気が広がります。
3. 気持ちよく働ける
利他の行動は、自分を助けます。誰かに感謝されると嬉しいですよね。その結果、職場でのストレスが減り、楽しく働けるようになります。
4. トラブルが減る
利他の心を持つ人は、相手の気持ちを考えるので、ケンカやトラブルが起きにくくなります。お互いに尊重し合うことで、チームワークが良くなります。
利他の心を持つことで、「信頼される」「助け合える」「気持ちよく働ける」「トラブルが減る」という良い効果があります。他人を思いやる行動をすると、自然と自分にも良いことが返ってきます。
アドラー心理学で有名な書籍『嫌われる勇気』に書いていました。
他者貢献が人生の「道しるべ」
他者貢献とは、「わたし」を捨てて誰かに尽くすことではなく、むしろ「わたし」の価値を実感するために行うことだと。
返報性の法則
返報性の法則とは、相手から何かを受け取ったときに「お返しをしないと申し訳ない」という心理が働くことです。
好意の返報性:「親切にされたら親切にしたくなる」「挨拶をされたら挨拶を返したくなる」など、日常でよく見られる心理作用です。
譲歩の返報性:相手が譲歩してくれたことに対して「次回は自分が譲歩してあげよう」といった気持ちになる心理状態です。
敵意の返報性:相手に嫌なことをされたら、反発する気持ちを返したくなる心理作用です。
あとがき
自分が変わることで職場環境を良くできます。
ご紹介した『自己中心性バイアス・マインドセット・利他の心・返報性の法則』の考え方を知るだけでも人間関係のストレスを軽くする効果が期待できると思います。
特に利他の心は実践が難しく、つい自分を優先してしまいます。
「イライラしているな」と思ったら記事の内容を思い出してください。
考え方を知ることで自分を自制できる可能性は上がります。
周囲の人に対する不満からのストレスが減るはずです。